家族の中に介護を必要とする人がいるならば、介護リフォームを検討することになるでしょう。今回は介護リフォームを行う時のポイントについて詳しく解説していますので、ポイントを深く理解していただくとリフォームがやりやすくなるのではないでしょうか。
1. 介護リフォームを行う目的
1-1. 家庭内の事故を防ぐ
家庭内でなんらかの事故が起こると、ケガをするだけでなく、寝たきりに陥る可能性もゼロではありません。要介護者であれば、その危険性は増すでしょう。要介護者の家庭内の事故を防ぐために、介護リフォームは大事な要素です。
1-2. 要介護者の自立が促進される
家庭内の事故を防ぐために家族が付きっきりで介護を行うと、要介護者自身が自分でできることがどんどん少なくなります。自分でできることが少なくなると、生活の質の低下を招きます。
介護リフォームを行うことで要介護者が自力で行動することが増えていき、生活の質が改善する可能性が高くなります。
1-3. 家族の介護の負担が軽減される
介護リフォームを行わなければ、必要に応じて家族やホームヘルパーなどが付き添って介助する必要があります。家族が24時間365日介護をすると介護疲れを起こし、家族仲が悪くなることにもなりかねません。介護リフォームにより、要介護者自身ができることを増やしていくことで家族の負担が減ります
1-4. 【注意】それぞれの家庭に合った内容で介護リフォームをするのが大切
要介護者の状態や住宅の構造などによって介護リフォームの内容は違ってきますので、家庭によってどういうリフォームが必要になるのかをしっかりと洗い出してから、必要なものをピックアップする必要があります。
なお、介護リフォームを行う時は、介護される側のことばかりを考えてしまいますが、介護する側が介護しやすいようにすることも肝心です。どんな介護が必要になるのかを想像しながら、リフォームのことを考えていきましょう。
2. 介護リフォームを行うことが多い場所
介護リフォームを行う場所はさまざまありますが、ここでは介護リフォームのニーズが高い箇所を4つ紹介します。
2-1. 玄関
玄関の介護リフォームを行う際に多いのが、段差を解消するためにスロープを付けたり、靴の着脱を助けるために手すりを付けたりすることです。必ず通る玄関で、何に困るのかを理解したうえで介護リフォームを行うべきでしょう。
2-2. トイレ
トイレの介護リフォームにはいろいろな方法が考えられます。要介護者の状態に依存しますが、扉の変更や便器の入れ替えや手すりの設置などが候補として上がるでしょう。車いすや介助者が入るならば、スペース自体をもっと広げる必要が出てきます。
2-3. 浴室
浴室は要介護者が浴室に入る時に滑りやすいため、事故が起こりやすい場所です。足腰が弱いのであれば滑り止めの床材や段差を無くすようなリフォームになり、手すりの設置を行うことになるでしょう。場合によっては浴槽の変更をすることも検討してください。
2-4. 階段
介護の必要がある人が1階と2階を行き来することがあるならば、階段についてもなんらかの介護リフォームを行う必要が出てきます。階段の上り下りができるのであれば手すりを付けたり、滑り止めを設置することが良いでしょう。車いすの使用の場合には自動昇降機を付けることになるでしょう。
3. 介護リフォームをする前にケアマネージャーに相談する
要介護者に認定されている場合、担当となるケアマネージャーがいることがほとんどです。介護リフォームを検討している段階で担当のケアマネージャーに対して、どういうリフォームを行ったほうが良いのかを相談するのが望ましいでしょう。
介護リフォームを行う時にはそれなりに費用がかかりますが、介護保険制度や国・自治体の補助金制度をうまく活用することで費用を抑えられます。ケアマネージャーは補助金制度に熟知していますので、費用面で不安があるならば相談してみるといいでしょう。
4. まとめ
介護リフォームを行うならば、介護される側だけでなく介護する側のことも考慮し、どうリフォームを行えば良いかを考えることで、うまくいきやすくなります。介護リフォームを行うならば、一度ケアマネージャーに相談することで実効性の高いアドバイスがもらえるでしょう。
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